はじめに
こんにちは、管理人の「だいけい」です。今回は新規関連カードが登場する、【ブラック・マジシャン】についてお話していきたいと思います。
ご存じだと思いますが、【ブラック・マジシャン】は『遊戯王』の主人公である「武藤遊戯」の使用する代表的なカードです。人気も非常に高く継続的に強化が行われており、 2021年9月25日土曜日 発売の『WORLD PREMIERE PACK 2021』、2021年10月16日土曜日発売の『BATTLE OF CHAOS』にて新規関連カードが登場します。
今回はそんな【ブラック・マジシャン】の現在の強みや課題、新規カードによってどう変化するのかについて紹介していきたいと思います。
現在のブラック・マジシャンデッキの強み
まずは、現在の【ブラック・マジシャン】の強みについてです。【ブラック・マジシャン】で攻め手となるカードは、大きく分けて以下の3つです。1つ1つ説明していきます。
黒の魔導陣
効果
- 「ブラック・マジシャン」関連カードのサーチする効果
- 相手カードを除外する効果
サーチ効果は、デッキの上から3枚確認し、その中の「ブラック・マジシャン」関連カード1枚をサーチするものです。現在のデッキでは、「灰流うらら」や「増殖するG」、ドロー関連のカードなど、「ブラック・マジシャン」以外のカードが含まれているため、確認した中に「ブラック・マジシャン」関連のカードがないことは結構あります。そのため、確実にサーチできるとは限りません。
このカードで多く使用されるのは、相手カードを除外する効果です。「ブラック・マジシャン」を召喚・特殊召喚する手段は豊富なので、安定的にカードを除外することができます。後述する「永遠の魂」と併せて使うのが強く、墓地に「ブラック・マジシャン」が存在すれば、相手ターンでも相手カードを除外することができます。
このように1枚でサーチと相手カードの除外ができるカードですが、それぞれ1ターンに1度しか使用できないため、このカード以外の攻め手が必要になります。
永遠の魂
効果
- 「ブラック・マジシャン」を特殊召喚する効果
- 「黒・魔・導」か「千本ナイフ」をサーチする効果
- 「ブラック・マジシャン」を相手の効果を受けない状態にする効果
- 表側表示のこのカードが破壊された場合、自分のモンスターをすべて破壊する効果
このカードで多く使用するのは、手札・墓地から「ブラック・マジシャン」を特殊召喚する効果です。「ブラック・マジシャン」を手札に加える手段は豊富なので、基本的に腐ることはありません。前述したように、「黒の魔導陣」と併せて使うのが強力で、この2枚が【ブラック・マジシャン】の基本的な攻め手です。
忘れやすいのが、「ブラック・マジシャン」を相手の効果を受けない状態にする効果です。「ブラック・マジシャン」は通常モンスターなので、耐性を何も持っていません。そのため様々なカードで対処されてしまいます。このカードによって相手の効果を受けない状態にできるので、非常に場持ちが良いモンスターにすることができます。このカードが場に出ている限り、効果が適用されているので、忘れないようにしましょう。
このカードを使う際に気を付けなければならないのが、表側表示のこのカードが破壊された場合、自分のモンスターをすべて破壊する効果です。「永遠の魂」は、自分の魔法・罠カードを防ぐ効果を持っていません。バック除去に弱いカードになっています。「永遠の魂」を除去されてしまうと、一気に状況がこちらの不利になります。そのため、バック除去に対抗できるカードを入れる必要があります。
スキルドレイン
フィールドのすべての表側表示モンスターの効果を無効にする強力な永続罠カードです。「ブラック・マジシャン」が通常モンスターであり、「ブラック・マジシャン」の関連モンスターもフィールドで発動するモンスターが多くないため、決まればこの1枚だけで相手を封じ込めることもできます。しかし、「ブラック・マジシャン」関連カードをサーチする「マジシャンズ・ロッド」だけはフィールドで発動する効果なので、効果を発動するタイミングは慎重に選びましょう。
まとめ
以上の3つが【ブラック・マジシャン】の攻め手です。「ブラック・マジシャン」が通常モンスターなこともあり、魔法・罠カードで攻めていくのが基本になっています。そのためバック除去カードが弱点であり、対策しなければならない部分です。
現環境では、【エルドリッチ】が一定数分布していることもあり、「ツインツイスター」や「ライトニング・ストーム」がどのサイドデッキにも入っています。メインデッキはまだにしても、サイドデッキには「神の宣告」など、それらを止められるカードを多く積むことをお勧めします。
ブラック・マジシャンデッキの課題
先程強みを書きましたが、まだまだ手札事故やデッキパワー不足を感じることも多くあります。そこでここでは、【ブラックマジシャン】の課題について3つに分けて書いていきます。
「マジシャンズ・ロッド」しかサーチカードがない
1つ目は、サーチカードの少なさです。【ブラック・マジシャン】デッキのエンジンは、「マジシャンズ・ロッド」です。しかし「マジシャンズ・ロッド」は召喚成功時にしかサーチ効果を発動できません。そのため、「灰流うらら」や「無限泡影」などで効果を無効にされてしまうと、そのターンに「黒の魔導陣」や「永遠の魂」などを手札に加えることがほぼ不可能なってしまうのが現状です。
攻め手が魔法・罠カードしかない
現在環境デッキと呼ばれるものは、モンスター・魔法・罠カードでバランスよく妨害を行えるデッキが多く分布する傾向にあります。
しかし、「黒の魔道陣」や「永遠の魂」、「スキルドレイン」は全て永続魔法・永続罠カードです。「ツインツイスター」や「王宮の勅命」、「魔封じの芳香」など、対処方法や致命的なダメージを受けるカードが多く存在するため、環境デッキと比べるとデッキパワーが落ちる印象があります。
エクストラのモンスターが強力な制圧効果を持っていない。
現在の遊戯王ではフィールド全体に影響を及ぼす、いわゆる制圧効果を持ったエクストラのモンスターが多く存在しています(「アーゼウス」、「V.F.D」など)。デッキのタイプが違うとはいえ、これらの
「ブラック・マジシャン」には、融合モンスターが数多く存在しています。しかし相手のカード効果を無効にしたり、モンスターを除去したりするカードはあまり存在しません。
新規カードの紹介
超魔導戦士-マスター・オブ・カオス
効果
- 融合召喚に成功した場合、自分の墓地の光属性または闇属性のモンスター1体を特殊召喚できる
- 自分フィールドの光属性または闇属性のモンスター1体をリリースすることで、相手フィールドのモンスターを全て破壊する効果
- 融合召喚に成功したこのカードが戦闘または効果で破壊された場合、自分の墓地の魔法カードを手札に加える効果
『BATTLE OF CHAOS』の表紙にもなっている「ブラック・マジシャン」を融合素材にした融合モンスターです。
攻撃力が3000あり、相手フィールドのモンスターを全て破壊できる効果を持っているなど、攻撃的なカードになっています。
しかし、融合素材にカオス儀式モンスターを指定していたり、「天霆號アーゼウス」のように相手ターンに破壊できなかったり、効果の発動にモンスターをリリースしなければならないなど1枚で相手の行動を制限できるカードではありません。
イリュージョン・オブ・カオス
効果
- 手札のこのカードを相手に見せ、儀式モンスターを除く、「ブラック・マジシャン」またはそのカード名が記されたモンスターをデッキから手札に加え、手札を1枚デッキの一番上に戻す効果
- 相手がモンスターの効果を発動した時に、このカードを手札に戻し、自分の墓地から「ブラック・マジシャン」を特殊召喚し、その発動した効果を無効にする効果
「ブラック・マジシャン」関連の儀式モンスターとしては2種類目のカードです。「マジシャン・オブ・カオス」とはステータスが逆になっており、「ブラック・マジシャン」関連のモンスターをサーチする効果を持っています。この効果によって、「マジシャンズ・ロッド」をサーチする手段が増え、デッキの安定感が増しました。
儀式召喚をすることなくサーチ効果を使えるため、3枚採用するべきカードだと考えています。
ディメンション・コンジュラー
効果
- 召喚・特殊召喚成功時に「ディメンション・マジック」1枚を手札に加える効果
- 自分フィールドの魔法使い族モンスターの数だけ、デッキからドローし、ドローした数だけ手札を好きな順番でデッキの上に戻す効果
アニメ『遊戯王 デュエルモンスターズ』で武藤遊戯が使用した「ディメンション・マジック」に関連したモンスターカードです。
「ディメンション・マジック」は発動のコストとして、自分フィールドの魔法使い族モンスターをリリースしなければならず、手札に魔法使い族モンスターが存在してなければ発動できないため、採用するには非常に重いカードになっています。
また、【ブラック・マジシャン】デッキは展開力があまりないため、ドロー効果も威力を発揮する機会がないと考えられます。そのため、採用することはないと考えています。
合体竜ティマイオス
効果
- 手札または自分フィールドの、魔法使い族モンスター1体または「ブラック・マジシャン」1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚する効果
- 自分メインフェイズに、自分の手札またはフィールドから融合モンスターカードによって決められた魔法使い族モンスターを含む融合素材を墓地へ送り、融合モンスターを融合召喚する効果
アニメ『遊戯王 デュエルモンスターズ』のオリジナルストーリー、「ドーマ編」で登場した「名もなき竜」を基にリメイクしたモンスターカードです。
手札から特殊召喚する効果を使うことはできるのですが、このカード以外で展開する力が弱いため、メリットとしては弱いと考えています。
また融合召喚する効果も自分の手札、フィールドのモンスターで行うため、リソースの減りが激しくなってしまいます。そのためこのカードも採用することはないと考えています。
マジクリボー
効果
- ダメージを受けたターンのメインフェイズまたはバトルフェイズに、「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」をデッキ、墓地から特殊召喚できる効果
- 自分フィールドの表側表示の魔法使い族モンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合、墓地のこのカードを手札に加える効果
武藤遊戯のデッキで活躍した「クリボー」の、「ブラック・マジシャン」に関連した新しいモンスターです。
攻守のステータスがクリボーカテゴリーのカードと同じなため、戦闘には貢献できません。また、効果が相手に依存するものも多いので、採用することはないと考えています。
切り裂かれし闇
効果
- 自分がトークン以外の通常モンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキから1枚ドローする効果
- レベル5以上の通常モンスター、通常モンスターを使用して儀式召喚したモンスター、通常モンスターを素材として融合・シンクロ・エクシーズ召喚したモンスターが攻撃宣言した時に発動でき、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分、攻撃力が上昇する効果
ドロー効果と打点上昇効果を持っています。ドロー効果を容易に使うことができ、弱点である攻撃力の低さも補うことができるため、使いやすいカードだと思います。
しかし、このカードを発動した段階でアドバンテージを稼げるわけではないため、優先して採用すべきカードではないと考えています。
マジシャンズ・サルベーション
効果
- デッキから「永遠の魂」1枚を選んで自分フィールドにセットする効果
- 自分が「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」の召喚・特殊召喚に成功した場合、そのモンスターとはカード名が異なる「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」1体を自分の墓地から選んで特殊召喚する効果
「永遠の魂」をセットできるカードです。【ブラック・マジシャン】デッキの強みは「黒の魔導陣」と「永遠の魂」が両方ある状態で発揮されます。以前は「マジシャンズ・ロッド」でどちらかは手札に加えられましたが、どちらも手札にない場合「黒の魔導陣」でめくれることを祈るしかありませんでした。しかし、このカードが登場したことにより両方を揃えることが楽になりました。
まとめ
『WORLD PREMIERE PACK 2021』 、『BATTLE OF CHAOS』 に登場するカードたちを見ていきました。
【ブラック・マジシャン】デッキに足りなかった相手のモンスター全てを破壊する効果や、「マジシャンズ・ロッド」をサーチする効果など、待望の新規が登場しました。
しかし攻め手が増えた訳ではなく、従来の攻め手をサポートするカードなので、依然として課題が多く残っています。
そこで次の項目では、新規カードによって改善された点について説明していきます。
改善された点
マジシャンズ・ロッドをサーチできるカードが来た
「イリュージョン・オブ・カオス」によって「マジシャンズ・ロッド」をサーチ出来るようになりました。これによって「黒の魔導陣」や「永遠の魂」をどちらかは手札に加えられるようになったため、何もできずにターンを返すことは少なくなりました。
しかし、「黒の魔導陣」をサーチ出来る手段が増えたわけではないため、依然1つのカードに依存した状態であり、モンスターカード以外でサーチできるカードが欲しい状況には変わりありません。
永遠の魂をサーチできるようになった
「マジシャンズ・サルベーション」で、「永遠の魂」をサーチできるようになりました。継続的に「ブラック・マジシャン」を出せるようになることで、これまで出しづらかったエクシーズモンスターや、リンクモンスターを使った攻め方ができるようになるかもしれません。
コストは必要だが相手モンスターを全破壊できる融合モンスターが来た
以前まで出すメリットがそこまでなかった融合モンスターでしたが、「超魔導戦士-マスター・オブ・カオス」は効果で相手モンスターを全破壊することができます。これによって魔法・罠カードだけでなく、融合モンスターによっても戦えるようになるため、的を絞らせない戦い方ができるかもしれません。
おわりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。課題点や改善点を上げてきましたが、原作の主人公でもあり、非常に人気が高いため更なる強化が来る可能性大です。また、多くのカードが再録されており、集めやすいことも魅力のひとつです。
OCGだけでなく、原作の『遊戯王』や、アニメ『遊戯王』シリーズにも関心を持っていただければ幸いです。
長い記事でしたが読んでいただき、ありがとうございました。よろしければコメントも残していただけると幸いです。
コメント